2014 04 04
【記録】音まちトーク
まちで活動する多様な立場の人々をゲストに招くトークシリーズ。
現場で生まれたさまざまな問いをテーマに、参加者とともに新たな“まちづくり”について語り合った。
音まち千住の縁(音まち)」の活動を始めてから、私たちはアーティストとともに、まちにいろいろなアプローチを試みてきた。そんな日々のプロジェクトの現場で生まれた「問い」を、ゲストとともに「音まち」に関わるみんなで学び、語り合うための場として始めたのが「音まちトーク」である。
2012年11月の「音まちトークねほりはほりスペシャル」では、日常編集家・音楽家のアサダワタルとグラフィックデザイナーの大原大次郎を招いた。全国各地でジャンル横断的な活動を展開する二人のトークは、それぞれの専門性に応じた内容の濃いものでありながら、コミュニケーションのあり方に着目している点で似ていた。それは、これまでにない新しい縁をつないでいくことを目的のひとつにしている「音まち」の活動ともつながる。
中でも特に印象的だったのは、「面倒をいったん引き受ける」ことによって、その場に創造的なコミュニケーションの回路を開こうとするいくつもの実践だった。例えば、旅行では誰もがすぐに写真を撮る。後で話をするとき、言葉で説明するよりも、旅先で撮った写真や動画を見せる方がずっと情報量が多く簡単に伝えることができるからだ。しかし、旅に「今回は撮影はNG」というたったひとつの「面倒なルール」を設けるだけで、伝えるためのたくさんの対話と表現が生まれ、コミュニケーションを誘発し、旅の質はまったく違ったものになるという。
空から音を降らすオーケストラ、だじゃれと音楽の新しい表現、地域の踊り手たちまで巻き込んだメモリアル・リバース。どれも一筋縄ではいかず、ある種の「面倒」はどの企画にもあっただろう。そうした面倒を引き受けて、プロジェクトに関わってくれた仲間が、千住に縁もゆかりもなかった私たちをまちに引き入れてくれた。ふと気がつけば、忘年会には60名以上の人が参加してくれるまでになった。このプロジェクトが何をしようとしているのか、明確な画や言葉を提示することはまだできないが、関わる一人ひとりの顔が、このプロジェクトの表情をかたちづくっている。
実るものも見えるものも、関わる人それぞれに違うだろう。「音まちトーク」は、イベントが持つ熱気とは異なる、じわじわとした熱を人やまちに伝えていく場所。そしてそれぞれの実りを交換し合い、まだ見ぬ新しい場づくりへの種を巻き続ける場所でありたいと思う。
音まちトーク 「ねほりはほり」
第1回 2012年7月8日 スピーカー=舟橋左斗子(足立区シティプロモーション課)
第2回 2012年8月19日 スピーカー=たこきょうこ(TERATOTERA事務局)、ヨネザワエリカ(墨東まち見世事務局)
第3回 2012年9月23日 スピーカー=賀山耕一(千住芸術村)、三浦一朗(東京未来大学)
第4回 2012年12月22日/会場=河原町稲荷神社会館
第5回 2013年2月16日 スピーカー=遠田節(足立区生涯学習振興公社)、森隆一郎(東京文化発信プロジェクト室)
第6回 2013年3月31日/会場=東京藝術大学 千住キャンパス 第7ホール
(第1〜3回、第5回は音う風屋で開催)
音まちトーク ねほりはほりスペシャル「アサダワタル×大原大次郎」
2012年11月10日/会場=北千両/スピーカー=アサタダワタル、大原大次郎
音まちトーク 「のらづくりプロジェクト」
第1回 2013年8月24日/会場=安養院/スピーカー=佐々木誠、寺井元一
第2回 2013年11月30日/会場=タカラ湯/スピーカー=中崎透、遠田節
第3回 2013年12月23日/会場=河原町稲荷神社会館
第4回 2014年3月30日/会場=東京藝術大学 千住キャンパス 第7ホール
2014 03 11
第4回 音まちトーク「のらづくりプロジェクト」
ゲストとともに毎回さまざまなテーマで語り合う「音まちトーク」。
第4回のテーマは「まちを遊ぶ」です。
今回のトークでは、千住ヤッチャイ大学実行委員会のメンバーをお招きします。
音まちのサポーターチームとして発足した「ヤッチャイ隊」の有志メンバーが、活動拠点である「音う風屋(おとうふや)」を自分たちで運営し、地域交流の拠点としてイベントを開催してきた企画が「音まち千住の縁関連事業 千住ヤッチャイ大学」です。
さまざまな人が講師になるレクチャーシリーズ、区内の保育園への「出前ワークショップ」、
まちを巡るツアー、ソーシャルライブラリーの活用など、メンバーによるさまざまな実践により千住のまちに新たなネットワークが築かれました。今回のトークでは、「千住ヤッチャイ大学オープンキャンパス」と称して、一年間の活動を振り返るとともに、参加者のみなさんに千住ヤッチャイ大学の活動の一部を体験していただきたいと思います。
あなたもぜひ、4月からはヤ大のメンバーになって、一緒に千住のまちを楽しんでみませんか。
第4回 音まちトーク「のらづくりプロジェクト」
テーマ:「まちを遊ぶ—千住ヤッチャイ大学オープンキャンパス-」
日程:平成26年3月30日[日]
会場:東京藝術大学 千住キャンパス[足立区千住1-25-1]
アクセス:北千住駅(西口)から徒歩5分
スピーカー:千住ヤッチャイ大学実行委員会
時間:14時00分―17時00分(開場13時30分)
料金:無料(要申込)
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【お申し込み・お問い合わせ】
[WEBフォーム] http://aaa-senju.com/contact
[お電話] 03-6806-1740(13~18時、火曜・木曜除く)
[メール] info@aaa-senju.com
件名を「第4回 音まちトーク『のらづくりプロジェクト』参加希望」とし、
代表者氏名(ふりがな)、ご連絡先(電話番号・メールアドレス)、参加希望人数をお伝えください。
※「info@aaa-senju.com」からのメールを受信できるように設定してください。
※個人情報は厳重に管理し、本事業の運営およびご案内にのみ使用します。
【スピーカー・プロフィール】
音まち*のサポーターチーム「ヤッチャイ隊」のメンバーが中心となり、音まち活動拠点「音う風屋(おとうふや)」を地域交流の場として活用するさまざまなイベントを企画し、自主的に運営していくプロジェクトとして活動してきました。ヤッチャイ隊の有志メンバーで「千住ヤッチャイ大学実行委員会」を立ち上げ、平成 25 年よりスタートしました。 *アートアクセスあだち 音まち千住の縁の通称。千住ヤッチャイ大学は、音まち関連事業です。
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千住ヤッチャイ大学では、地域の方々とともに、それぞれの趣味や関心事の知識を教え合います。専門的な知識をもった人を講師として迎えるのではなく、誰もが先生になれる場を作ることで、お互いの知識や経験をシェアし、「教える」と「教わる」を自由に行き来することができます。さまざまな講義を通して、千住のまちに新たな人のつながりをつくります。
2013 10 17
第2回 音まちトーク「のらづくりプロジェクト」& 千住ミュージックホール番外編「歌声★浴場」
ゲストとともに毎回さまざまなテーマで語り合う「音まちトーク」、
第2回のテーマは「持ち込む」です。
近年、日本全国で参加型のアートプロジェクトやフェスティバルが開催されています。
まちなかで行われるアートプロジェクトでは、すでに完成した作品を美術館やホールで鑑賞するのとは異なり、市民が作品のプロセスに関わることによって、参加者とまちに新たな関係性を生み出しています。
では、こうしたアートやアートプロジェクトのような「出来事」をまちに持ち込むアーティストやそのつなぎ手は、参加者と地域との間にどのような関係性を築きたい、あるいは築くことができるのでしょうか。
今回のスピーカーは、美術家の中崎透さん(のら)と、まちとアートのつなぎ手として活動する遠田節さん(まちの人)。両方の立場からまちとアートの関係について、参加者のみなさんと考えたいと思います。
風情溢れる日本庭園が見られる千住の銭湯タカラ湯でゆったりと語ります。
またトークの後、男女それぞれの脱衣所で千住ミュージックホール番外編としてライブも行います!盛りだくさんの1日になっていますので、ぜひ、トークとともに、お楽しみいただければと思います。
広い湯船に浸かりながら、音楽を聴ける至極の空間をお楽しみください。
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第2回 音まちトーク「のらづくりプロジェクト」
テーマ:持ち込む
日程:平成25年11月30日[土]
会場:タカラ湯[足立区千住元町27-1]
アクセス:北千住駅(西口)から徒歩約20分
アクセス:千住桜木(バス停)徒歩約6分
アクセス:・都バス:王45系統(王子駅行)端44系統(駒込病院行)
アクセス:・東武バス北1―5系統(西新井大師・西新井駅行)
スピーカー:中崎透(美術家・Nadegata Instant Party)
遠田節(足立区生涯学習振興公社)
時間:12時30分―14時30分(開場12時15分)
料金:1,000 円(入浴券付、要申込)
※同日開催されるライブと音まち関連事業「千住ヤッチャイ大学」のイベントにも参加できます。
[知的書評合戦ビブリオバトル/音楽解脱合戦ミュージックソムリエ]
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千住ミュージックホール番外編ライブ「歌声★浴場」
時間:14時45分―15時45分
料金:無料(要入浴券)
出演:
【男湯】東京縄文ボーイズ
[チャーリー高橋(ギター、うた)/岡野勇仁(鍵盤ハーモニカ、うた)
小日山拓也(ウクレレ、自作楽器、うた他)]
【女湯】EMiKO VOiCE(vocal)/池田絢子(tabla)/森本ミホ(percussion)
※ 15時からは通常営業中の銭湯内での催しとなります。
一般のお客様の迷惑にならないよう、和気あいあいとお楽しみください。
※当日、混雑具合により、入場制限をする場合があります。あらかじめご了承ください。
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【お申し込み・お問い合わせ】
[お電話] 03-6806-1740(13~18時、火曜・木曜除く)
件名を「第2回 音まちトーク『のらづくりプロジェクト』参加希望」とし、
代表者氏名(ふりがな)、ご連絡先(電話番号・メールアドレス)、参加希望人数をお伝えください。
※個人情報は厳重に管理し、本事業の運営およびご案内にのみ使用します。
【スピーカープロフィール】
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中崎透[なかざき・とおる]
1976 年茨城県生まれ。美術家。現在、水戸市を拠点に国内のさまざまな地で活動。展覧会多数。2006年末より「Nadegata Instant Party(中崎透+山城大督+野田智子)」を結成し、ユニット としても活動。2007 年末より「遊戯室 ( 中崎透 + 遠藤水城 )」を設立し、運営に携わる。2011年より「プロジェクトFUKUSHIMA!」のメンバーとしても活動。
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遠田節[おんだ・たかし]
足立区千住生まれ。
1984年足立区生涯学習振興公社の前身である足立区コミュニティ文化・スポーツ公社入社。1996年より足立区西新井文化ホールで文化事業に携わる。
2011年よりホールを離れ地域に向けて文化事業を展開中。
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2013 09 10
第1回 音まちトーク「のらづくりプロジェクト」
日程:平成25年 8月24日(土)18時 – 20時
会場:安養院(足立区千住5-17-9)
スピーカー:佐々木誠/千住いえまちプロジェクト(http://1010iemachi.jp/)
スピーカー:寺井元一/MAD City不動産(https://madcity.jp/)
第1回のトークテーマは「住む」。
千住に暮らしながらまちに残る旧い「建物」や「軒先」を活かした新しい魅力を生み出す活動を行う「千住いえまちプロジェクト」の佐々木誠さんと、古民家やリノベーション可能な物件など個性豊かな不動産を紹介することでまちに新たな人のつながりやコミュニティをつくりだす「MAD City不動産」を行う寺井元一さんのお二人を迎えて、トークイベントを開催しました。
そもそも「まち」とは、いったいどんな存在なのか?
学生時代から千住に暮らしてきたからこそ見える、地域の表情や変化のなかで、自分たちができる活動を考え、発信していく佐々木さんと、自分が松戸に住まないなかで松戸をホームタウンとし、常に外部の視点をまちに持ち込む寺井さんの活動は、対極に見えて繋がる部分も多くありました。
「音まち」や「いえまち」よりも、先輩プロジェクトである「MAD City」を運営する寺井さんの発言やさまざまな活動紹介は、参加者のみなさんにも興味深いものだったのではないでしょうか。
3団体とも「まち」がプロジェクト名に入っているのに、こんなにいろんなアプローチの仕方があるのだと思い、
今後のトークを考えるのが楽しくなってきました。
次回もご期待下さい!
■スピーカープロフィール■
佐々木誠|ささき まこと
東京出身、千住在住15年目。
「千住・町・元気・探険隊」「千住いえまちプロジェクト」「千住仲組協議会」に参加。
豊島区住宅審議会委員、戸田市公共施設再編方針策定委員会委員長、春日部市都市計画審議会副会長。日本工業大学建築学科准教授。専門は、建築計画、ハウジングデザイン。研究室にて住宅地としての千住を対象にフィールドワークを行う。
寺井元一|てらい もとかず
(株)まちづクリエイティブ代表。
千葉・松戸での「MAD Cityプロジェクト」にてクリエイティブなまちづくりを提唱している。
個性派物件を提供してコミュニティをデザインする「MAD City不動産」、地元コミュニティを活性化する「松戸まちづくり会議」支援などの事業を運営中。