2019.6.17
<おとどけ!レコード from 千住>第1回 東京都江東区清澄白河・gift_lab GARAGE 2019年2月23日(土)開催レポート!
<おとどけ!レコードfrom千住>初回のホストを引き受けてくれたのは、東京都江東区にあるgift_lab GARAGE。清澄白河駅前すぐの、清洲寮という昭和初期建造の趣ある建物の1階にあるスペースです。gift_lab GARAGEにはギャラリーとカフェが併設されており、年間を通してさまざまなイベントや展示を行っています。
この場所を主宰するのは、デザイナーの後藤寿和さん。空間デザイナーとして活躍する傍ら、新潟県十日町市に「山ノ家カフェ&ドミトリー」をオープンするなど、場づくりの実践を行ってきた方です。また、サウンドアートへの造詣も深く、2017年には東京都現代美術館のサテライト企画として<ラジオ往来往来>の立ち上げにも関わられています。こうした縁が重なり、千住タウンレーベルには、アドバイザーという形で参加していただいています。

後藤寿和さん。2019年1月に開催した千住タウンレーベルの<デモ音源発表会>にて撮影。
写真:冨田了平
それでは、<おとどけ!レコードfrom千住>の当日の様子を、参加したお客様6名の感想を少しずつ交えながら、紹介したいと思います。gift_lab GARAGEでは、『音盤千住Vol.1』の鑑賞会という形で進行されたようです。
『音盤千住』に収録され、イベントで再生されたトラックたちは、以下の通り。
Side1——————————————-
1. イントロ
2. 記憶・声・千住
3. さんさ踊り・千住節
4. 千住D-1グランプリ 2017
5. 千住お店の声トラック 伊勢屋さん
6. Sound Portrait_Senju #00002 – Mother’s day-
Side2——————————————-
1. 師匠と囃子
2. tsu-na-ga-ru のボッタ
3. 千住お店の声トラック 鳴門鯛焼本舗さん
4. 電車エレクトロニカ ~北千住駅 大踏切と今~
5. seven clusters
6. さよなら、たこテラス
7. アウトロ

『tsu-na-ga-ruのボッタ』をレコーディングしたときの様子(2017)。ボッタは千住地域で親しまれていた駄菓子のひとつで、一般的にもんじゃとは異なり、水と小麦粉を溶かしたものでほとんど具材は入っていない。
写真:小野澤峻
中でもSide2の2曲目『tsu-na-ga-ruのボッタ』を聴いて印象に残ったという方は、「ボッタの音を聞いていて、食器がぶつかる音をきいただけでもお腹が空いた…」という感想を話してくださりました。これは「人は視覚が中心だと思っていたけど、音を聴いていて、意外と風景が立ち上がるものだなと思った」や「音だけで聴くと想像の余地が膨らんで、視覚よりもリアリティがあると思った」などと、このLPを聴いて自身の感覚について改めて考えた、という参加者の反応につながります。

2019年2月gift_lab GARAGEでの<おとどけ!レコードfrom千住>の様子。
また、参加者自身が住んでいるまちの記憶・歴史的な情報に基づく音、あるいはこういう音は残しておきたいというアイデアも多く見受けられました。例えば、「知り合いに「江戸弁」を使う人がいるが、その人にインタビューして標準語に書き直してもその人らしさが伝わらないので、録音という形で語り手の言葉を残せるといいなと思った」というエピソードや、「長野の田舎に住んでいるので喧騒のような音風景はないけれど、お寺の鐘が17時になったり、鳥のさえずりがよく聞こえる」といったコメントは、『音盤千住』が身近な生活音に意識を向かせるきっかけになった証と言えるのではないでしょうか。
一方で、ホストの後藤さんは、「バラエティに富んでいて非常に面白かった!」「比較的記録のような実直的な風景音(場所やそれにまつわる音)などを想定していたが、もっと創造性があって驚いた」「ラジオのコンテンツのようなものは聴いていて楽しく、すっと入って来たが、環境音だけのものは意味が掴みづらかった」といった感想が印象に残ったと話しています。
土地と強く結びついたレコードだからこそ、各地でこれまで縁もゆかりもなかった(かもしれない)千住地域の音を再生する行為が「自分のまち」に新たな文脈を与えるきっかけになるかもしれません。みなさまからのご応募をお待ちしております!
2019.6.17
募集!『音盤千住Vol.1』を貸し出します!
<おとどけ!レコードfrom千住>では、千住タウンレーベルが制作したオリジナルのLPレコード『音盤千住Vol.1』を貸し出します。あなたのまちで試聴会を開いてみませんか?私たちの活動基盤である東京都足立区千住地域の音風景が、千住の外の皆さんにとってどのように聴こえるのか、ぜひ教えてください!
『音盤千住Vol.1 ーこのまちのめいめいの記憶/記録ー』は非売品として2017年12月に完成した100部限定のLPレコードです。収録されている13トラックは、アサダワタルと「タウンレコーダー」と呼ばれる市民メンバーが、アイデアの構想から、録音・編集までを一手に担い制作しました。

『音盤千住Vol.1』は両面合わせて約45分。ジャケットは冊子型をしていて、中にLPレコードをしまうことができる特別な仕様をしています。
<おとどけ!レコードfrom千住>の応募にあたって
①:試聴会を2人以上で開いていただければ、どなたでもお借りいただけます!イベントの公開・非公開は問いません。
②:ホスト(開催会場・団体・個人)に出向くのは『音盤千住』を含めた「<おとどけ!レコードfrom千住> プレイセット」のみ!千住タウンレーベルのメンバーやスタッフは一切出向きません!これに伴う送料などはすべてこちらが負担いたしますので、無料でお借りいただけます。
③:『音盤千住』を含むプレイセットは貸出制です。試聴会の1週間前にお届けし、実施後1週間以内にご返却をお願いいたします。
④:試聴会の終了後には、簡単な開催レポートの執筆にご協力いただいております。
⑤:レコードプレイヤーは貸し出しいたしませんので、ご自身でご用意ください。
⑥:お申込みは随時受付いたします!
⑦:ご不明な点等ございましたら、いつでも千住タウンレーベルまでお気軽にご相談ください!
私たちは、『音盤千住』の新たな楽しみ方を、全国津々浦々のみなさんが、それぞれ独自に見出していただくことに期待しています。たくさんのご応募、お待ちしております!

<おとどけ!レコード>プレイセットには、当日の進め方を指南するプリントや解説カセットテープ(再生機付き)も入っていますので、安心してご応募くださいね。
▼こちらから、<おとどけ!レコード from 千住>の開催レポートをご覧いただけます。
<おとどけ!レコード from 千住>第1回 東京都江東区清澄白河・gift_lab GARAGE 2019年2月23日(土)開催レポート!
▼<おとどけ!レコード from 千住>の応募方法
「アートアクセスあだち 音まち千住の縁」事務局 千住タウンレーベル担当宛まで
<おとどけ!>レコードの貸し出し希望、とお伝えください。
TEL 03-6806-1740(13:00 ~ 18:00、火曜・木曜除く)
E-MAIL info@aaa-senju.com
※ 個人情報は厳重に管理し、本事業の運営およびご案内のみに使用します。
2018.12.17
アサダワタル 千住タウンレーベル「デモ(試作品)発表会 Vol.2」

「まち」を素材に「音」を編み、編まれた「音」をまちに返す。まずは、デモを聴いてください。
千住タウンレーベルは、2016年秋にスタート。公募で集まったタウンレコーダー(音の記者)とともにまちにくりだしボッタを焼く音、市場に響くだみ声など千住地域のさまざまな音を素材に、音源(音作品)を制作しています。また、『音盤千住 Vol.1-このまちのめいめいの記憶/記録-』(LPレコード/非売品)のリリースや、『音盤千住』を使ったまちなかでの「聴きめぐり千住!」を通して、まちを素材に「音」を編み、編まれた「音」をまちに還す活動をおこなってきました。
今年度も『音盤千住 Vol.2』のリリースにむけて、タウンレコーダーたちがさまざまな視(聴)点でまちの音を採取し、音源を制作しています。
この「デモ発表会」では、タウンレコーダーたちが制作した音源をご紹介。ライブパフォーマンスやゲストを交えたトークなどを通してまちなかでの「音」の楽しみ方も考えていきます。
リスニングトークでは、アドバイザーや参加者のみなさんと発表を振り返りながら「千住タウンレーベル」の可能性について語らいたいと思います。
■概要
日時:平成31年1月27日(日) 13:30-17:00(開場 13:00)
会場:東京藝術大学 千住キャンパス(足立区千住1-25-1)
アクセス:北千住駅(西口)より徒歩5分(JR常磐線/東京メトロ千代田線・日比谷線/東武スカイツリーライン/つくばエクスプレス)
入場無料(先着50名・事前申込優先)
「デモ(試作品)発表会 Vol.2」チラシデータはこちらから
■タイムスケジュール
13:30-13:50 イントロダクション(アサダワタル)
13:50-16:00 デモンストレーション・パフォーマンス(ヒアリングタイム・休憩含む)
16:00-17:00 リスニングトーク
■プレイリスト(※発表順とは異なります)
1. VNDO:北千住5 x 5
2. Reel-to-Reel/りーるとぅりーる とも&りょうた:電車エレクトロニカ〜北千住 過去篇〜「機関車大活躍」
3. 溝口靖浩:地縁を巡る考察
4. sasakimakoto:birds〜まちと空の距離〜
5. Bon Numatta:tsu-na-ga-ruの国歌
6. Little Step Project:Gloria
7. シマダカズヒロ:#文化フライ(仮)
8. アサダワタル with 千寿桜堤中学校5期生:この街の共感覚
9. Yokotani Akihiro:千望ノ幻
■ゲストアドバイザー
大石始(ライター/エディター)

日本の祭りとアジアを中心とする各地の地域文化を追いかけるライター/エディター。旅と祭りの編集プロダクション「B.O.N」。著書・編著書に『ニッポンのマツリズム』『ニッポン大音頭時代』『大韓ロック探訪記』『GLOCAL BEATS』など。サイゾー、mysound、Mikiki、ナタリーで連載中。
大城真(オーディオエンジニア)

フリーランスで録音・ミックス・マスタリングなど主に録音物の制作に携わっています。最近の仕事では網守将平「パタミュージック」、角銅真実「Ya Chaika」、NRQ「Retronym」などを手がけています。
後藤寿和(gift_/空間デザイナー)

デザインユニット「gift_」の空間デザイナー。特注家具、商業空間、オフィス空間、個人邸など幅広い空間のデザインを手がけると同時に、国内外のデザインイベントの会場空間構成・演出などを手がける。広い意味での「場づくり、状況づくり」として空間を捉え、物理的に新しく「モノ」をつくること以外の視点も含めて新しい価値を生み出したいと考える。http://www.giftlab.jp/
ミネシンゴ(夫婦出版社「アタシ社」代表/編集者)

1984年生まれ、神奈川県出身。 美容師、美容雑誌編集者、リクルートにて美容事業の企画営業を経験後、独立。「美容文藝誌 髪とアタシ」、渋谷発のメンズヘアカルチャーマガジン「S.B.Y」編集長。渋谷のラジオ「渋谷の美容師」MC。web、紙メディアの編集をはじめ、ローカルメディアの制作、イベント企画など幅広く活動中。8年住んだ逗子から、三浦半島最南端の三崎に引っ越しました。アタシ社の蔵書室「本と屯」を三崎の商店街で12月にオープンさせた。 Twitter アタシ社
■お申し込み・お問い合わせ
[WEBフォーム] http://aaa-senju.com/contact
[電話] 03-6806-1740 (13:00-18:00、火曜・木曜除く)
[メール] info@aaa-senju.com
件名を「デモ発表会」とし、 氏名(ふりがな)、ご連絡先(電話番号・ メールアドレス)、参加人数をお伝えください。
※「info@aaa-senju.com」からのメールを受信できるように設定してください。
※個人情報は厳重に管理し、本事業の運営およびご案内にのみ使用します。
▼千住タウンレーベルについてはこちらもご覧ください。
CINRA.NET(特集)-音を使って千住の町を面白くする。アサダワタルの実践に迫る
-colocal-〈千住タウンレーベル〉とは? レコード片手にまちをめぐらせる、 アートプロジェクトのもくろみ-
※内容は変更になる場合があります。予めご了承ください。
2018.12.6
千住タウンレーベル presents「千住持ち寄りレコード鑑賞会」

「仲町の家」では、12月〜2月までの三ヶ月間、毎月第3日曜日にレコードを 持ち寄って聴き合い、語り合う会を開催します。 皆さん各々の馴染み深い、 思い出のレコードをお持ち寄りください。
千住エリアの音や声が収録されたレコード『音盤千住 Vol.1-このまちのめいめいの記憶/記録』からも何曲か紹介します。
「まち」の魅力や記憶について語り合う時間となれば嬉しいです。
次回:2月17日(日)10時30分〜12時30分
会場:仲町の家(足立区千住仲町29-1)
参加費:無料
持ち物:みなさんの馴染み深い・思い出のある・かけてみたいレコードをお持ちください。なお、レコードをお持ちでなくてもご参加いただけます。