【仲町の家】パイロットプログラム / トークイベント『壊れた世界で制作すること : 記録、オブジェ、配信』開催
2025年4月6日(日)に「仲町の家 パイロットプログラム」としてトークイベント『壊れた世界で制作すること:記録、オブジェ、配信』が開催されます。
※仲町の家 パイロットプログラム
仲町の家では「音まち千住の縁」の主催事業だけでなく、さまざまな方々や団体と共に家の活用法や可能性を探っていく「パイロットプログラム」を開催しています。
トークイベント『壊れた世界で制作すること:記録、オブジェ、配信』
この企画は、現在北千住のアートセンターBUoYにて運営している無人販売所「Puoy」に出展している方々をゲストに招いて、創作物を通して話を聞くトークイベントです。Puoyは現在北千住にあるアートセンターBUoYと、オンラインで運営されています。このイベントの主催である増田義基、植村真、小野愛、長谷川祐輔の4名は、BUoYで働くことをきっかけに出会いました。現在は、「変温貯水池」というプロジェクトの立ち上げを準備しており、知り合いや地域の人が作るものを登録・紹介する試みを進めています。本イベントは、その第一歩として、作り手の視点を共有する場を設けることを目的としています。
Puoyに出展している人たちは、演劇、音楽、写真、美術、哲学に関わる人が出展していたり、芸術を意識しなくても、生活や歳を重ねることについて考える中で浮かんでくることを精緻に受け止めながら、独自の制作をしている人が出展しています。
このトークイベントのタイトル(「壊れた世界で制作すること : 記録、オブジェ、配信)にも込めたように、今の世界ではさまざまな「壊れ」が生じています。バーチャルにはパーソナライズされたメディアに常時接続されながら、リアルには街中に張り巡らされた他人のメッセージや広告などに晒され、タイトな生活・労働を多くの人は強いられている。過剰な情報摂取を強いられる環境において、個人のレベルではメンタルヘルスが問題になっています。
Puoyには日記やZINEなど出来事や行為の記録物、オブジェ、CDや配信の録音、Tシャツなどが出展されています。アートに関わる人が多く出展しているといっても、特定の芸術作品やジャンルの輪郭を保持しているものはほとんどありません。それは、現在の世界で生じている壊れやひびの複雑さに忠実であろうとすることの結果でもあるように思います。
Puoyは無人販売所と言いながら、必ずしも売ることを第一目標としていません。今後、展示やライブもやるかもしれないし、パフォーマンスやなんだかよく分からないかたちのイベントもやるかもしれません。少なくとも、そう思える人たちが奇妙なかたちで集まっています。
そのことは、制作の射程が作品から生へと拡張せざるをえない社会の条件の現れでもあり、芸術よりも人が生きて死ぬということの方が大きいということの証でもあると思います。
開催日時:
2025年4月6日(日)
13:00-14:00 作っているものを持ち寄って並べる展示(自由閲覧可能)
14:00-16:30 トークイベント
場所:仲町の家(北千住駅より徒歩約10分)
〒120-0036 東京都足立区千住仲町29-1
出演:増田義基、植村真、小野愛、長谷川祐輔
ゲスト:村上裕、竹之下賞子、週末オノンノ倶楽部(シェフたま)
※〜16:00まで、シェフたまによる、簡単な飲食の提供を想定しています。
※Youtubeにて、トークの音声の生配信を予定しています。
参加方法・入場について:
入場無料・自由入場(事前申込不要)
※週末オノンノ倶楽部によるお茶と簡単な飲食の提供のみ、実費程度のカンパをお願いします。
お問い合わせ先:puoy.info@gmail.com
※事前申し込みは不要ですが、以下フォームに参加申し込みいただけますと人数把握ができて助かります!
https://forms.gle/6FAVcsfxwUPr4oa26
主催者・出演者プロフィール:
増田 義基
作曲家・サウンドデザイナー。1996年生。東京藝術大学音楽環境創造科卒。プログラミングによる音響合成や空間音響システムの設計、映像・舞台・インスタレーション作品への作曲やサウンドデザインの手法を学び独立。2022年9月にアルバム「ビオトープ探して」をリリース。合奏集団「かさねぎリストバンド」主宰。謎音研究所副所長。https://yoshikimasuda.com
植村 真
演出家、照明デザイナー。ツアーパフォーマンスなど観客の能動化を試みる作品を発表し、国内外の音楽家や振付家などと協働も多い。主な活動:展示『無人演劇祭』(2019年/仲町の家)個展『家の聲を聴く』(2023年/家劇場)、『向こうの島』(2023年/墨田区各所)など名古屋造形大学卒業、東京藝術大学大学院先端藝術表現科修了。同大学演奏藝術センター教育研究助手。謎音研究所主任研究員。https://www.uemuramakoto.com
小野 愛
1989年大分県生まれ。服飾を学んだ後、布と綿を用いて、人の形をした立体作品の制作を始める。近年は、蓄積されていく時間や記憶をテーマに、ひと針ひと針縫うという行為そのものに着目した立体作品を制作、それらを中心にインスタレーションの展示を行っている。BUoYスタッフ。
https://megumiono.com
長谷川 祐輔
哲学者。一般社団法人哲学のテーブル代表。 BUoYスタッフ。共同制作やアートプロジェクトの活動を通して、哲学が現代社会のなかで果たせる役割を探究することに関心がある。https://researchmap.jp/Yu_hasegawa
村上 裕
アーティスト。音楽、映像、プログラミング、絵画、パフォーマンス、インスタレーション、建築、漫画など、様々なメディアを扱いながら作品を制作してきた。固有のメディアから作品を思考するのではなく、表現を優先的に思考し、メディア化する。統合的総合芸術を画策している。
多数の違う世界が存在している中で、共通のコードを作り上げることは難解さを伴う。しかし、本質的に違っている私たちは、違っているが故に、お互いの存在で自身に足りない何かを埋め合うことができるのかもしれない。世界の違いを乗り越えるためには愛が必要だと考えている。
週末オノンノ倶楽部
週末に台湾をお届けする4人組ユニット。 豆花を中心に台湾にちなんだおいしい料理とハッピーな場所をご提供。
https://www.instagram.com/ononno.weekendclub/
竹之下 賞子
一級建築士/でもある編集部デザイン・営業担当。
1990年千葉県松戸市生まれ。大学院修士課程修了後、建築設計事務所に勤務。現在はフリーランスの建築デザイナーとして活動。
2021年よりZINE「でもある」の編集に参加。自主制作物を発表する場の必要性を感じて、2024年にZINE販売イベント「千とかZINEとか」を北千住にて主宰。同年「共同書店編境」内にZINE専門販売コーナーを自主施工により設置。
※本企画は「アートアクセスあだち 音まち千住の縁 拠点形成事業 パイロットプログラム」の一環で実施しています。
※イベントの予定は都合により変更となる場合がございます。事前に仲町の家のSNSなどをご確認いただいた上でご来場ください。