【記録】千住ミュージックホール 第6回 レストランさくら「ヨゾラノプレゼント」
~そらカフェ演奏会~
日程:平成 26 年 12 月 21 日[日] 18:00-(開場 17:30)
会場:レストランさくら[千住 5-13-5 足立区生涯学習センター7 階]
出演:テニスコーツ、佐立努+mangneng
ゲスト:梅田哲也、池間由布子、ジョルディ・イリサール、ソニー・スミス
都心へのアクセスがよく銀座にも表参道にも30分で行くことのできる「北千住」。この場所で気軽に電車に乗って遊びに行くことのできない方が多くいることを知ったのが、このライブを企画するきっかけとなった。東京でも屈指のベッドタウン「北千住」。当然そこにはたくさんの子育てをしている方がいる。そんな方達が小さな子供と一緒に参加することのできるライブ。それを目指し、今回の千住ミュージックホールでは、ライブ中にもキッズルームと星の見えるテラスに出られるようにし、アーティストにも演奏中に子供が声を上げることがあるかもしれないことを事前に伝えた上で出演いただいた。
東京藝術大学 千住キャンパスの学生が企画・運営したキッズルームでは、オリジナルの紙芝居・手作りの遊具・お絵かきセットなどで、地元藝大生達が、子供達を楽しませた。
昔ながらの食品ディスプレイが入り口に並ぶ「レストランさくら」では、普段から地元の方に親しまれるコーヒーや料理を、荒川沿いの夜景とともに楽しむことができ、和やかな雰囲気の中で演奏は始まった。
佐立努+mangnegの演奏は、mangnengの演奏する楽器「スティール・パン」を初めて聞く方も多く、スティール・パンの浮遊感のある音色と佐立の透明感のある歌声が合わさり、子供にも大人にも新鮮な音楽体験となった。
満員の会場で迎えられたテニスコーツの演奏には、さまざまなゲストが登場した。先ほどの演奏に引き続き佐立努が出演し、梅田哲也や池間由布子、ジョルディ・イリサールらも一曲毎に参加し、サンフランシスコ音楽界の中心的存在ソニー・スミスも演奏に加わった。
ステージからバーカウンター・客席・受付まで会場をいっぱいに使ったテニスコーツの演奏に、客席からは笑みもこぼれ、リラックスした空気の中で観客は音楽を楽しんだ。演奏の最後には会場の小さな子供が歌い出し、それにテニスコーツのさやが合わせて歌い、それにまた小さな子供が合わせて歌った。最後には他の観客もスタッフも一緒になって一つの歌を歌い、会場は誰一人気兼ねすることがない穏やかな空気の流れる空間となった。「千住ミュージックホール 第6回」は都心のライブハウスとは違う、緩やかな方法で会場が一体となる新しい都市型の演奏会の在り方を提示した。
撮影:雨宮透貴
【出演者プロフィール】
テニスコーツ|Tenniscoats
さやと植野隆司によって1996年から始まったテニスコーツ。歌と音への探究心と遊びこころ溢れる自然体な二人の演奏は見るものに音楽を楽しむ充実感を再確認させるような豊かな響きに満ちている。日本・アメリカ・イギリス・スウェーデン・オーストラリアなどでアルバム制作、リリース、ツアーを行う。曲、 アルバムは多数で、ライブで演奏されているが、まだ発表されてないものも多 い。さやと植野隆司により、国内外のミュージシャンとコラボレーションし、 2014 年、国東半島に滞在し自ら撮影を行ったシリーズを国東現像.jp にて発表。 また、NHK の子供番組「シャキーン」で新曲『パシャリータ』放映。6月に六本木のスーパー・デラックスにて『1週間テニスコーツ』を行った。
佐立努|Tsutomu Satachi
宮城県石巻市出身のシンガーソングライター。Blues、Folk をルーツに日々目に映る自然の美しさを静かに歌う。現在はソロ活動と平行して、電子音楽家 ChiheiHatakeyama との「Luis Nanook」、伊達佑典との「SeveralFolks」などさまざまな活動を展開している。2005 年にソロアルバム「凧の平地」 (AirplaneLabel)、Luis Nanookとして2010年「Place」(Flyrec.)、2012年 『丘の上のロメロ』(Flyrec.)をリリース。今秋9年ぶりとなるソロアルバム 「The Beginning」をリリースした。
mangneng
steelpan(double second)を演奏。mangneng planet band、tene-guit(てぬぐい)や佐立努のサポートなど。2013年にCD「small valley」をリリース。