【記録】大巻伸嗣「Memorial Rebirth 千住 2014 太郎山」
開催:平成26年11月2日(日) 昼の部 15:00~15:30/夜の部 18:00~18:30
会場:千住旭公園 [足立区千住旭町30-1]
出演:桔梗みすず、くるくるチャーミー(大西健太郎、富塚絵美、松岡美弥子)
今回で4度目を迎えた「Memorial Rebirth 千住」(通称:メモリバ)。今年は、昨年までに開催してきた地域の方々に企画段階からご協力いただき、これまで以上にメモリバがまちの人々の手によって作りあげられることを目指してきた。会場も、何度も話し合いを重ねて現地を視察し、地元の人々に「太郎山公園」と呼ばれ愛されてきた千住旭公園に決まった。
昼の回は、メモリバ恒例の「しゃボンおどり」が行われた。千住の住区センターで踊りをたしなむ方々に今年も先導をお願いし、シャボン玉を囲むように会場全体で踊りを楽しんだ。昨年に引き続き千住地域の小学校での「しゃボンおどり」のワークショップも事前に行ったため、既に振付や歌を覚えて、率先して輪の中心で踊る子どもたちも多く見られた。今回は千住在住の歌手である桔梗みすずさんにご出演いただき、バンド「くるくるチャーミー」のメンバーと共に「しゃボンおどり」を歌っていただいた。力強い二つの声は重なり合い、子どもたちの歓声と共に空高く昇っていった。
今年のメモリバで初めて登場したのが、会場に設けられた屋台だった。地域の方々のご提案で、開始前や合間の時間にも会場を楽しむことができるよう、地元の日ノ出町自治会や千住旭町商店街の店舗、千住地域の学生たちによる食べ物の屋台が登場した。来場者はもちろん、スタッフも合間に食事を堪能し、屋台の評判は上々。すべての商品が完売し、大盛況となった。
また、ヤッチャイ隊の有志によってメモリバのチンドンチームが結成され、商店街を練り歩いてメモリバをPRした。チームは昼の回の「しゃボンおどり」の演奏にも加わり、会場をにぎやかに盛り上げた。今回はこのような商店街との交流も増え、千住旭町商店街を始めとするいくつかの商店街で各店舗にメモリバのポスターを掲示していただき、本番へ向けてまち全体でメモリバを支えていただいた。
夜の開催にあたり、東京電機大学未来科学部ロボット・メカトロニクス学科の井筒正義先生とその学生たちが制作した映像を太郎山公園のシンボルである築山に投影した。映像は太郎山公園から千住のまちへと流れていき、町中を駆け抜ける。次第に映像は速度を増し、最後にまちは光となり昇華していった。
また、シャボン玉の出る機械は、地域のみなさまによって結成された“テクニカルチーム”が担当。準備から本番の操作、撤収までを中心となって行い、メモリバの核を支える存在となった。今回は千住では初めての機械の配置に挑戦したが、その甲斐もあり、色とりどりの光に照らされたシャボンの泡は、花吹雪が舞うように空間を包み込み、これまでのメモリバとは全く異なる光の空間が誕生した。
地域の方々とさまざまな試行錯誤を繰り返しながらつくりあげたメモリバは、過去最高の来場者を集め、無事に幕を閉じた。メモリバの輪が千住のまち中に広がり、この先のメモリバを楽しみにしてくれる人も増えた。次はどの地域で、どんな記憶が刻まれるだろう。太郎山からこのまちの未来へ、メモリバは新たな一歩を踏み出した。
協力:千住旭町会、千住旭町自治会、千住東町商店会、日ノ出町自治会、PTA ソフト千住リーグ、東京電機大学ロボット・メカトロニクス学科、おかめひょっとこ元気連、花実会、柳原有志の桜会
協賛:旭町商店街振興組合、千住旭町会、千住いろは通り商店会、千住五町会連合、味久、EAST、一鉄、株式会社イワキ、上岡商店、亀井畳内装、河の家、株式会社CAN、光洋、シャディ サラダ館、スーパーたなか、有限会社出口消火器、ときわや、ひので家、ホッピング、NOVA北千住店 横田電機、横田青果店、よしだや、和歌藤、鳥好、はせきよ、臼井智子、金子明美、小林道子、小山友雄、瀬間惣五郎、谷畑登美子、豊住いずみ、中村金三、三浦美知子、吉岡朱美(敬称略)
写真:加藤甫