足立区の魚市場を舞台に、足立智美と公募で集まった演奏者たちによる 即興的音楽のコンサートを開催します。 市場の広域を会場とし、演奏者は場内のさまざまな場所から音を奏でます。 夕暮れと共に変化していく景色と呼応するかのように、 チューバ・合唱・自動車のクラクションなどが鳴り響く様子は、 慣れ親しんだまちなかに新たな一面を与えてくれるでしょう。 魚市場と演奏者と足立智美のコラボレーションによる、新しい音の風景を体感してください。
1972年生まれ。パフォーマー、作曲家。現代音楽の演奏や作曲、 音響詩や即興 音楽、サウンド・インスタレーションの制作、 楽器の創作など幅広い領域で活 動。 坂田明、高橋悠治、一柳慧、 五世常磐津文字兵衛、伊藤キム、猫ひろしらと共演。 テート・モダン、ポンピドゥー・センターなど世界各地で公演。
世界的に活躍する大友良英と、さまざまな人の関わりで成長するプロジェクト。 まちの人・もの・場所を最大限に活かしながら、従来の形とは異なる音楽のイベントや音の展示を展開します。 バンドを組むように、企画の段階から関わってくれる「チーム・アンサンブルズ」を組んで、 まち歩きや会議を行いながら今後どんなことをやっていくのか、枠組みからチームメンバーと一緒に考えていきます。 千住で生まれ成長するプロジェクトに参加してください。
1959年生。ギタリスト/ターンテーブル奏者/作曲家/プロデューサー。 映画、テレビドラマ、CFの音楽等、数多くの映像作品の音楽を手がけ、その数は50作品を超える。 近年は「アンサンブルズ」の名のもとさまざまな人たちとのコラボレーションを軸に展示する音楽作品や 特殊形態のコンサートを手がけると同時に、障害のある子どもたちとの音楽ワークショップにも力をいれている。 2011年3月の震災を受け、自らが暮らした福島において、 音楽を中心としたフェスティバル「プロジェクトFUKUSHIMA!」を開催。
千住のまちなかに「Memorial Rebirth」を展開します。 1分間に最大1万個のしゃぼん玉を発生させるマシーンを、路地や民家の屋根の上に100台設置し、 普段見慣れたまちの風景を一変させます。 作品がつくり出す幻想的で非日常的な空間は、見過ごしがちな場所に足を止め、 目を向けるきっかけとなり、まちの新たな魅力の再発見へとつながることでしょう。 現れては消えるしゃぼん玉は、普段は見えないまちの音も表しており、目を向け、耳を向け、 純粋にアートを楽しむことのできる空間をつくり出します。
1971年岐阜県生まれ。東京都在住。 「トーキョーワンダーウォール2000」に『Opened Eyes Closed Eyes』で入選以来、 ECHO(資生堂ギャラリー、東京画廊、岡本太郎美術館)、 Liminal Air(東京ワンダーサイト、ギャラリーA4、アジアパシフィックトリエンナーレ)など、 展示空間を非日常的な世界に生まれ変わらせ、鑑賞者の身体的な感覚を呼び覚ます、 ダイナミックなインスタレーション作品を発表している。
「音まち千住の縁」から駄洒落を考える。
「おとまち」=「おともだち」=「お友達」、
「千住」=「せんじゅ」=「せんじゅう」=「千十」=「1010」、
「縁」=「宴」だ。
1010人のお友達と宴をし、
千住の千十人の音楽撰集をつくる夢が浮かんできた。
「千手観音」=1000人の手で音を観る。
1000人規模の音楽会が連想されてきた。
「1010」=「千十」=「せんとお」=「銭湯」とも読める。
かつて、福岡の銭湯で実現した「お湯の音楽会」を千住で発展し実現できないか?
銭湯で混声合唱で「フローリア」を歌い、お湯で「フロリズム」を奏でるのだ。
「千住の縁」=「選手の演」。スポーツ選手が演じる音楽。
昭和の人情が厚い千住で、ご近所付きあいを楽しめる音楽プロジェクトを、
駄洒落で発信して、来年迎える足立区の80周年を盛大に祝う準備をしたい。
そして、それはポスト震災の生き方を再考することにも、繋がっていける気がするのだ。
(野村誠筆)
作曲家、ピアニスト、鍵盤ハーモニカ奏者。 主な作品に、「動物との音楽」、「老人ホーム・REMIX」、 「プールの音楽会」、「野村誠×北斎」、「Physical Pianist」、 「DVがなくなる日のためのインテルメッツォ」など。 NHK教育テレビ「あいのて」監修。新プロジェクト「原発やめます」を準備中。