【記録】千住ミュージックホール 第9回 ホワイトスタジオ
「シカクトライアングル」―Visual Triangle
(音楽、映像、身体が融合された空間。)
日時:平成28年 1月31日(日)18:00〜20:00(17:00開場)
出演:Jimanica(音楽)× HEXPIXELS(比嘉 了/Kezzardrix)(映像)
小暮香帆(dance)× Akiko Nakayama(Alive Painting)
Nyolfen(音楽)× 大橋 史(映像)
BGM:NOEL-KIT + Phasma
協力:東京電機大学 未来科学部 情報メディア学科、チームしかく
プロジェクション協力: 岸本智也
料金:一般1000円、学生500円[未就学児無料]
会場:東京芸術センターホワイトスタジオ(東京都足立区千住1-4-1東京芸術センター2F)
千住地域の様々な場所を音楽の場に変えてきた「千住ミュージックホール」が今回選んだ会場は、東京藝術大学のすぐ隣にたつ東京芸術センターのホワイトスタジオと呼ばれる巨大な白い部屋だった。映画館の3倍はあると思われる巨大な白いスクリーンに映像を投影し、そこに音楽とダンスを融合させるという構想から、プログラムディレクター昆野立によって実力ある3組の若手アーティストが選ばれた。
(巨大な白い会場。)
会場がとても広いため、学生やサブカルチャー好きの若い層へのアプローチが課題となった。そこで助っ人となったのが、東京電機大学の情報メディア学科の学生である。
(「チームしかく」による案内動画。)
彼らは「チームしかく」と呼ばれるプロジェクションマッピングチームを結成し、宣伝動画や当日の案内動画を作成。また、本番の前々日には藝大で宣伝を行うためプロジェクションマピングを企画してくれていたが、惜しくも雨のため上演は中止となってしまった。これらの動画は音まちの公式ウェブサイトのイベントページから観ることが出来る。
チームしかくの尽力や、出演アーティストによるSNSの告知効果もあり、当日は約130人の来場で立ち見の盛況となった。
(会場入り口にはキャンドルの明かりが揺らめく。)
開場前からドアの外には人の列がつくられた。入り口から客席までの道しるべにはLEDのキャンドルがともされ、幻想的な雰囲気をつくり出した。
(1組目、ダンサー小暮香帆×中山晃子)
中山はAlive Paintingと名付けられた画材を駆使した手法で色鮮やかな映像を生み出した。
(映像をつくり出す中山晃子。)
投影された映像は、ダンサー小暮の身体と調和する。動きと音色が呼応し、30分の濃厚なステージをつくり上げた。
(2組目、Jimanica (音楽)× HEXPIXELS(比嘉了/Kezzardrix))
(jimanicaによるドラムソロ)
jimanicaの演奏はドラムをトリガーとして様々な音色が同時に鳴り響くユニークな音楽性が特徴。彼の聴衆をグイグイ引っ張っていくようなドラミングにあわせ、プログラマーとして世界的に有名な比嘉了とKezzardrixによるVJ ユニットHEXPIXELSが鮮やかに映像を繰り出す。
(スクリーン二面連結。)
32:9の超ワイド映像で生み出される圧倒的な映像美とそれを鼓舞するようなドラムサウンドに会場全体が揺さぶられた。
(3組目、Nyolfen×大橋史)
(繰り返されるアニメーションが音と呼応する。)
Nyolfenのダンスミュージックの世界を大橋がアニメーションによって華やかに彩り、観客はスクリーンに釘付けとなった。終了後も惜しみない拍手が送られていた。
本格的な機材を用いたライブイベントとなった今回のミュージックホール。これまでにない圧倒的な映像空間をつくり出した。今後も千住のまちに夢や感動を生み出していきたい!
撮影:前澤秀登
企画担当:前野真榛